TAKUROがワークショップなのにコレオグラフィをやる意味

11月4日(日)大好評のまま幕を閉じた北海道のフリースタイルバスケ バトル「1DC」。
その前日にジャッジでもあるTAKUROがコレオグラフィのワークショップを行なった。
その模様を詳細に書き留めたレポートを、北海道のフリースタイルシーンを影から支える男RYOTAが送ってくれた。
レポートを読みながらTAKUROのワークショップの空気を感じ取って頂きたい。
秋もほどほどに冬の景色が見え隠れし始めている北海道の札幌で、
日本国内からアジアはたまた世界で活動するTAKUROのワークショップが11/3に行われた。
補足として説明するとコレオグラフィとはいわいる「振付」だ。
ワークショップ=講師の特色やスキルを伝授する講座と捉えるのが一般的だ。
果たしてTAKUROの思惑とは?

”ワークショップなのにコレオグラフをやる意味”

ワークショップには総勢16名が参加した。
内容は最初から最後までコレオグラフィだ。
約40秒程度の振付を2時間かけてパートごとに解説して、振付を落とし込んでいく。
「完璧にトレースできた」と胸を張って言えるのは何名いただろうか?
それくらい独創性があり、困惑していた印象をうける。
取材を行うと飛び出すTAKURO節。
ここから先はTAKUROの言葉でお届けする。


TAKURO
なぜコレオグラフィーなのか?  
それには2つ理由があって、1つ目は音に乗る楽しさを感じてほしいから。
ポイントで音を取る「音ハメ」とかはみんなわかると思うんですけど、完全に音に浸ってフリースタイルすることってあんまりないじゃないですか?
その浸る気持ちよさみたいなのを感じてほしいんですよね。
僕ワークショップ中に「この動きができなかったり、しっくりこなかったらちょっと自分風に変えちゃってもいいよ」みたいなことをよく言うんです。
まず音があってそれに合わせる為の振付なんで、振付に囚われちゃって気持ちよくできないなら、それって本末転倒なんで。
まあフリースタイル気持ちよくやりましょーって話です。
あともう一つは、フリースタイルバスケって「こうでなくてはならない」とかそういうの無いよっていうのを伝えたくて。
なんかフリースタイルバスケって言われて思いつく「型」があるじゃないですか。
もちろんそれがベースだし、それがフリースタイルバスケをフリースタイルバスケたらしめていると思うのですが、それに囚われてしまう人も多い気がしていて。
人のフリースタイル見てて「もっと遊べるのにな」ってよく思うんです。 
だから僕のワークショップに来て僕の変わった動きとかを見て、「こんなのもアリなんだ!」って思う人がいれば本望ですね。
ただ一つ注意点として言いたいことは、この振り付けってあくまでも僕に1番似合うように作った振りなんですよ。
服で例えて言うならtakuroのオートクチュールを無理やりみんなに着させたみたいなもんで、それがその人に似合うかはまた別。
人間みんな違う顔で違う身体のシェイプがあるから、着てみたらなんか袖が長いなとかウエストがキツイとか色が気にいらないとかあると思うんですよ。
それでも一回着てみて「この色は好きじゃないけど、このシルエットは好きだな」とか「ここはもっとこうできる」とか考えて欲しいんですよね。
そういうのも一回着てみないとわかんないと思うので。
そうやって自分のスタイルを見つけるきっかけにもなればと思っています。

TAKUROらしい考え方で取材している筆者としても心躍る内容だった。
今後もTAKUROの活躍に期待してほしい。
また、ワークショップ翌日に開催した「1DC」のレポートも更新予定だ。
そちらもぜひチェックしてほしい。
text by RYOTA